経済産業省と環境省は昨年12月25日にレジ袋有料化を義務付ける制度の運用指針をまとめた。これによってレジ袋の有料化が7月から義務付けられることとなった。小売業界では義務化が開始される7月を待たず4月から有料化を実施する業者も多数出てきている。実質的にレジ袋の有料化が始まるのは4月からとなりそうだ。業界の動きは積極的、前倒しのようだが、それでは消費者側の意識はどうだろうか。
リサーチ業のマクロミルが2月の下旬に「環境問題やプラスチックごみに関する意識調査」を実施、3月26日にその集計結果を公表している。調査対象となったのは同社にモニタとして登録されている全国20~69歳の男女1000名だ。
環境問題への意識の度合いを尋ねた結果を見ると、今回調査では「とても意識している」が8.2%、「やや意識している」50.9%、「あまり意識していない」34.4%、「全く意識していない」6.5%となっており、程度の違いはあれ「意識している」の合計は59.1%となる。2018年の前回調査では「意識している」の合計は59.5%と大きな変化はない。しかし「とても」が18年の6.4%から今回の8.2%とわずかに増加している。
レジ袋有料化についての賛否を効いた結果では、「賛成」が63.2%、「反対」が18.7%、「わからない」が18.8%で6割超の者が賛成と答えている。世代別・男女別にみると、最も「賛成」が多いのは60代女性の75.0%、逆に「反対」では20代男性が30.4%で最多だ。
レジ袋有料がスタートした後の対応を聞いた結果では、「エコバッグを持ち歩く」が82.0%で8割を超えて断トツに多く、次いで「レジ袋を再利用する」38.1%の順となっている。ちなみに「有料レジ袋を購入する」は12.7%だ。「エコバッグを持ち歩く」と答えた者の世代・男女別をみると、男性では世代に大きな違いはなく約7割で、女性では世代にかかわりなく約9割程度となっており、女性の方が「エコバッグを持ち歩く」と答えた者が多くなっている。有料化賛成の理由を自由記述欄で見ると、「プラスチックごみを削減できる」、「エコバッグ等で代用できる」など環境への配慮を挙げた者が多く、人々の多くがこの制度の目的を高く意識しているようだ。